先日、当ブログでお伝えしました通り、私のホームページのサーバ会社(お名前.com/GMOインターネット株式会社)より、私のブログ記事によって権利を侵害されたと主張する方々(2名)がブログ記事の削除を求めているので、それについて7日以内に回答せよと連絡を頂きました(サーバー会社からの通知内容については、こちらをご覧ください)。
権利侵害を主張されている2名(2件)のうち、最初に通知が送られてきた「実名入りの記事により、プライバシー侵害&名誉毀損をされた」という主張の抜粋をまず再掲し、続いて、それに対する私の回答書を以下に貼りつけます。
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<掲載されている情報>
私の実名をインターネット上に公開された。
また、実名を記載したうえで、私が書いた第三者の個人情報が記載されたメモ書きを勝手に掲載した。
私のことについて”女性を「モノ」か「商品」のように扱ってる”などと、事実無根の内容を書いている。
<侵害情報等>
・侵害されたとする権利
プライバシー侵害、名誉棄損
・権利が侵害されたとする理由(被害の状況など)
公開していない実名が公開された、それにより本記事について問い合わせが来るなど社会生活に支障をきたしている。虚偽の情報により社会的信用が低下させられている。
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GMOインターネット株式会社 御中
回答書
貴社から照会のあった次の侵害情報の取扱いについては、下記のとおり回答します。
記
[回答内容](いずれかに○)
( )送信防止措置を講じることに同意し、問題の情報については、削除しました。
( )貴社が送信防止措置を講じることに同意します。
( ○ )送信防止措置を講じることに同意しません。
[同意しない理由]
別紙をご参照ください。
以上
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<別紙> 作成者:早川由美子
貴社による送信防止措置を講じることに「同意しない」という理由を、以下にご説明します。
まず、問題となったブログ記事は、シェアハウス・シェアスペースとイベントスペースを兼ねた、「共同運営実験スペース りべるたん」で起こった出来事について書いたものです。
私はドキュメンタリー映画の制作を生業としており、この「りべるたん」で出会った人々を中心に、2014年12月から2016年4月まで撮影をしました。現在は、その編集作業をしています。
私のプロフィールに関しては、以下をご参照ください。
https://www.petiteadventurefilms.com/director/
私は、「りべるたん」で出会う人々を、映画のために撮影するだけでなく、私自身も「りべるたん」の運営員となり、活動に参加してきました。しかし、編集作業に専念するため、映画の撮影を終えた2016年4月以降は、運営員を「休会」しています。
休会中ではありましたが、「りべるたん」の運営員に頼まれ、「りべるたん」の野菜栽培に関するLINEグループなどに参加し、野菜の栽培に関するアドバイスを行っていました。
問題となっている当該ブログ記事を書いた直接のきっかけは、当該記事内にも経緯が詳しく書かれてありますが、野菜の栽培に関して情報交換をしあうだけのLINEグループで、2018年4月20日に、当該記事の削除を依頼されている方(以下Aさん)から私に対して、何の用件かも言わないまま、翌日の深夜までに連絡せよ、連絡がない場合は法的措置も含めた対応をとるという、脅しのような投稿がなされました。
びっくりしてAさんに電話をすると、Aさんが問題として憤慨していたのは、「りべるたん」内に掲示されていたビラ(以下「金は抱いて眠れ」ビラ)に関してでした。私は「りべるたん」内に貼られていたそのビラを写真に撮り、2017年9月17日に、Twitterに投稿していました。
Twitterの投稿
https://twitter.com/brianandco/status/909335206787653633
このビラは、常時イベントが開催され、不特定多数の人が出入りする「りべるたん」内のトイレ付近に、注意喚起のビラとして、目立つように掲示されていました。また、ビラには作者名や著作権に関する文言などは書いてありませんでした。「りべるたん」では、来訪者がリビングや共用スペースで写真を撮り、それをネット上にアップするということは、創設時より日常的に行われています。それらの行為がこれまで問題にされたことは、少なくとも私が関わり始めた2014年以降は、聞いたことがありません。「りべるたん」内に貼られたビラ類に関しても同様で、誰かがビラの写真を撮ってネットに公開しても、問題にはなりませんでした。
しかしAさんは、そのビラは自分が書いたものである、ビラの著作権はAさんに属する、よって私はAさんの著作権を侵害したとして、ツイートから半年以上たった4月20日に、突然、このビラとは無関係の、20名以上が登録する野菜栽培に関するLINEグループで、何の内容かも言わずに、あたかも私が何らかの違法行為をしたかのようなメッセージを投稿しました。
私がそのことに抗議をすると、AさんはそのLINEグループの責任者でもないのに、独断で私をLINEグループから強制退会させました。(Aさんのその行為は、「りべるたん」内外から批判されています。また、「りべるたん」内に貼られたビラを写真に撮ることが著作権侵害となるとは、Aさん以外に「りべるたん」内でそう主張する人を聞いたことがありません)。
加えてAさんは、2018年4月29日に、映画監督である私にとって、致命的となる文言(「盗用」「盗作」)を用いて、以下のようにツイートをしました。
“映画監督の早川由美子(@brianandco)さんに、自作のポスターを勝手にネットにアップされたうえに、彼女の年賀状のデザインとして盗用されたよ。クリエイターなのに他人の作品に敬意がないのはよろしくないね。#盗作 #著作権”
(※ちなみに、ツイート中の「年賀状のデザインとして…」という部分ですが、「デザイン」というより、単に「りべるたん」内に貼られたこのビラを、写真に撮り年賀状に貼りつけただけです。そして、Aさん自身はその年賀状の実物を見てもいません)。
Aさんは、ご自身の匿名アカウントから、私の職業、実名を挙げ、そしてその職業にとって致命的となるような文言を、事実に基づかず根拠なく書き並べ、私の名誉を毀損しました。私のような職業にとって、「盗作」「盗用」などと事実無根のウソを吹聴されるのは、壊滅的なダメージとなります。
私の当該ブログ記事は、Aさんによる、この名誉毀損ツイートに抗議するために、書かれたものでした。私は、自分の職業と実名を挙げた上で、いわれなき誹謗中傷をツイッター上でされたため、以下の理由から、当該ブログ記事をAさんのお名前入りで書きました。(以下はAさんにあてたメッセージからの引用です)
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Aさんに思わせぶりな文面で「法的措置」や「盗作」などとネット上で書かれたら、私は公的に活動している身ですから、徹底的に応戦せざるを得ないのです。必要に応じて、Aさんの実名や職場を明らかにして反撃もしなければなりません(私もAさんからそうされているのですから)。職業や実名をさらして他人を批判するということは、ご自身もネトウヨではいられない、ということです。その覚悟はありますか?
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よって、私が当該ブログ記事内で、Aさんをお名前入りで書くことに、私の方では十分な理由があり、問題がないと考えます。
ちなみに、Aさんは「送信防止措置依頼書」の中で、私のブログ記事により「公開していなかった、私(Aさん)の実名がインターネット上に公開された」と書いています。しかし、「りべるたん」はYouTubeで「りべるたんチャンネル」という番組を制作・公開しており、その「りべるたん」の番組にAさんは実名・顔出しで出演されています(2018年7月7日現在も、その動画は閲覧可能。URLは【※※ブログでは割愛※※】ただし、この回答書がAさんへ送られたら動画は削除されるかもしれないので、当該動画のスクリーンショット画像3枚を以下に貼りつけます)。
・「りべるたんチャンネル」トップページ
・Aさんが出演された放送回(冒頭部分)
・Aさんが出演された放送回(本編部分)
ですので、当該ブログ記事が執筆される以前より、Aさんは自ら「りべるたん」のYouTube動画に出演し、ご自身の名前と顔をネット上で公開しています。
ですからAさんが主張する、私のブログ記事によって、ご自身の公開していなかった実名を、インターネット上で公開されたとか、それがプライバシーの侵害にあたるとは、私は思いません。
またAさんは、(Aさんが書いた)第三者の個人情報が記載されたメモ書きを勝手に掲載された、それにより本記事について問い合わせが来るなど社会生活に支障をきたしている、虚偽の情報により社会的信用が低下させられている、とも主張されていますが、それらの点について以下に反論します。
Aさんの言う、Aさんが書いた、第三者の個人情報が記載されたメモ書きとは、以下の私のツイート内の写真に写っているメモ書きです。
https://twitter.com/brianandco/status/987534747474706432
このメモ書きは、不特定多数が出入りするシェアスペース「りべるたん」の、リビングのテーブルに放置されていた紙です。「金は抱いて眠れ」ビラ同様、作者名の表示はありません。書かれている内容は、女性と思われる名前(下の名前のみ、なおかつ、どれもありふれた一般的な名前)、年齢と思われるカッコ内の数字、そして「のんだ」、「1回デート」、「音信不通」といったごくわずかなコメントです。これらは「第三者の個人情報」と呼べるほどの情報ではありません。また、個人を特定できるほど詳細な具体的な情報でもありません(リストにあげられている人が誰なのかは、このメモ書きを書いた本人しか分かりません)。また、(おそらくこの人かな?)と推測したところで、「のんだ」という情報が公となっても、その人の社会生活には、なんら影響・問題はないと考えます。
また、「りべるたん」リビングに放置されていたこのメモ書きは、私から見れば、恋愛・婚活対象女性たちを商品のように並べた、リストのように見えます。男女が居住し、不特定多数が来訪するシェアスペース「りべるたん」で、このようなメモ書きが書かれてしまう、そしてリビングのテーブルの上という、とても目立つ場所にぽんっと無造作に置かれている…というのは残念なことですし、このメモ書きを見て不快な気持ちを抱く人も多いのでは?と感じました。ならば、このメモ書きについて、様々な立場・意見の人を交えて、「りべるたん」のYouTube番組で議論したら良いという、私の「個人的な考え」をツイートしたのです。
Aさんは、「私(Aさん)のことについて”女性を「モノ」か「商品」のように扱ってる”などと、事実無根の内容を書いている」と主張していますが、私は上記ツイートや、当該ブログ内で、「Aさんは女性を「モノ」か「商品」のように扱う人である」とは書いていません。あくまでも、「りべるたん」リビングに放置された詠み人しらずのメモ書きを見て、まるで女性が商品のようにリスト化されている、と、そのメモ書きに対して私が感じた思いを書いているまでです。
メモ書き自体は、Aさんご自身が「自分が書き、リビングに放置したもの」と認めており、虚偽のメモ(存在しない架空のメモ)ではありません。なので、このメモ書きは「事実」であり、リビングという空間に放置されていたということも「事実」です。それらの事実に基づいて、そのメモに対して、私が個人の感想や想いをツイートしたりブログに書くのは、個人の自由であり、表現の自由です。メモ書きに対する私のツイートやブログは、Aさん個人に対する誹謗中傷ではなく(あえて言えば、こういうメモ書きが未だに書かれてしまう「日本社会」に対するがっかり感だと言えます)、事実無根の内容でもなく、虚偽の情報でもありません。ですので、Aさんが主張する以下には同意しません:
・私のことについて”女性を「モノ」か「商品」のように扱ってる”などと、事実無根の内容を書いている。
・虚偽の情報により社会的信用が低下させられている。
また、Aさんは「実名を記載したうえで、私(Aさん)が書いた第三者の個人情報が記載されたメモ書きを勝手に掲載した」と主張していますが、「金は抱いて眠れ」ビラ同様、「りべるたん」内の共有スペースにあるビラやメモ書きなどは、私に限らず沢山の人が写真に撮りネット上に掲載しています。それらが、今まで問題になったことは、私の知る限りありません。ですから、作者名もないメモ書きを「勝手に掲載した」という抗議には同意しません。
「(Aさんの)実名を記載したうえで…」という点に関しては、Aさんご自身が「りべるたん」内でそのメモ書きを書いた本人だと認めていますし、上述したとおり、Aさんは私に対して匿名アカウントから名誉毀損をするツイートをしたため、Aさんのお名前とともに、当該ブログ内でメモ書きを紹介したことは、そうするに至る相当の理由があり、問題がないと考えます。
Aさんは、「本記事について問い合わせが来るなど社会生活に支障をきたしている」と主張されていますが、私や「りべるたん」の他メンバーが知っている限り、その「問い合わせ」というのは、メモ書きの女性リストの中にあった名前と偶然同じ名前の女性(1名)から、LINEグループ上で「なにこれw」、「楽しみにしてるわ」等、反応があったのみです。「個人情報をばらされた」「プライバシーが侵害された」という抗議の問い合わせではありません。
そもそも、リスト上の名前と、その女性が同一人物かを特定することは、このメモ書きだけでは不可能ですし、「なにこれw」と反応した女性も、それに対して「後日説明する」と返答したAさんも、それらの行為で「社会生活に支障をきたす」「社会的信用が低下させられる」状態になっているとは、到底思えません。
以上が、貴社による送信防止措置を講じることに「同意しない」という理由です。内容について、分かりにくい部分やさらに説明を要する部分などがございましたら、ご連絡ください。ご説明させていただきます。
なお、私は、貴社による送信防止措置を講じることに「同意しない」という立場ですが、今後、本件でAさんが私を訴え、裁判となった場合、最高裁判所の判決で当該ブログ記事の削除を命じられましたら、貴社からの連絡を待つまでもなく、私は自ら速やかに当該ブログ記事を削除しますことをここにお約束します。
どうぞよろしくお願い致します。
早川由美子
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回答書と別紙は以上です。サーバー会社に送付したところ、「意向について承知しました。頂戴したご意見につきましては申出人に申し伝えいたします。確認事項等ございましたら、改めてご連絡をさせていただく場合がございますが、何とぞご了承ください」という返信が届きました。
また今後進展がありましたら、ご報告します。
もう1通の削除要請に対する私の回答は、こちらをご覧ください。