2025年1月23日東京高裁にて、大津漁協不当解雇事件の判決言い渡しがありました。以下、私が経産省前テントひろばのニュースに寄稿した文章をもとに報告します。
裁判所の前で。(写真向かって左から、鈴木基永さん、飯田美弥子弁護士、永山孝生さん)
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大津漁協不当解雇事件、高裁でも全面勝利!
(2025年1月23日、東京高裁)
この事件は、茨城県北茨城市の大津漁協に勤める職員、永山孝生さんと鈴木基永さんが、職場の補助金不正請求や魚介類の放射線量数値の改ざん等の実態を知り告発したところ、逆に漁協幹部から恫喝や嫌がらせを受け、不当解雇をされてしまったというものです。(詳しい経緯は、「大津漁協の永山さん・鈴木さんを支える会」ホームページをご覧ください)。
2022年2月に、ふたりは不当解雇撤回を求めて水戸地裁に提訴し、2024年4月に「解雇は無効」とする原告全面勝訴の判決が出ました。その後、大津漁協側が控訴したため、東京高裁での裁判が始まりました。
高裁での審理が1回で終了したので、地裁の判決内容とほぼ同じだろうと期待していましたが、予想通り、永山さん・鈴木さんの全面勝訴となりました(永山さんについては控訴棄却、鈴木さんは一審の判決内容より一部変更)。
判決言い渡し後は、全日通霞が関ビルディングにて報告集会が行われました。
私の素朴な疑問として(私の勉強不足でもあるのですが)、解雇が無効と裁判所に判断された場合、このかんの給料が支払われるのは当然としても、今後は職場に元通り復帰&出勤となるのだろうか?という疑問がありました。
その点について、代理人の飯田美弥子弁護士は、解雇無効の裁判で、その後職場側が心から反省し、解雇した労働者を再び温かく迎え入れる…などというケースは聞いたことがないと言いました。高裁の判決が確定した場合、お二人の今後が具体的にはどう決着するのかというのは「力技」である、裁判でできるのはここまで、ということをお話しされていました。
集会は、永山さん・鈴木さんのこれからを引き続き支えていこうとして、締めくくられました。
報告集会の映像は、こちらから視聴することができます。ぜひご覧ください。
以上、大津漁協不当解雇事件、高裁で勝訴のレポートでした!