今年も反原発美術館テントを「浜岡原発の再稼働を許さない!! ひまわり集会inしずおか」で再建展示していただきましたので、その様子を写真と映像でレポートします。
今年のひまわり集会のチラシ
11月17日の開催に備え、11月初めに石塚さんがテントを引き取りに来てくださいました。
年々「秘密基地」感の増す、テント保管場所です(^^)
うっそうとした茂みに守られ、テントは無事に保管されていました。
石塚さんは、集会当日のテントの組み立てやすさを考えたうえで、車にパイプ類を積んでいきます。
積み込みを終えた後は、霞が関の経産省前へ向かいます。今回、前回のブログでも触れたように、宮城の美術作家・土屋聡さんの作品をひまわり集会で飾ることになりました。なので、土屋さんが先月、経産省前でのライブ・ペインティングで制作された、鶏の絵を取りに行ったのです。
経産省前の座り込みに合流した石塚さん(写真向かって右)。
座り込み当番の乾さんと久しぶりの再会(^^)/
無事テントと作品の引き渡しが終わり、迎えた集会当日。今回は、土屋さんのこれまでの作品(布、障子紙、写真)でテント内外を飾るという企画だったので、展示に時間がかかると考え、例年よりも1時間ほど早めの集合時間となりました。
早朝の新横浜駅。
車窓からの富士山。今年は気温が高く、富士山の初冠雪は130年間で最も遅かった(11月7日)そうで、山頂部分にほんの少しだけ雪が積もっているのが見えました。
予定よりも1時間ほど早く静岡駅に到着。朝、家を出た時は肌寒い感じがしたのですが、静岡駅に降り立ってまず感じたのは「暑い」ということ。
薄手のセーターを着てきたことを後悔しながら、駿府城公園を目指して歩きます。
駿府城公園に到着してしばらくすると、土屋さんが登場。半袖&半ズボン、ビーチサンダルという、真夏の装い! 土屋さん曰く、この日の静岡の暑さは、宮城では「お盆を過ぎたころ」とのこと(^^;)
きっちりと収納された、土屋さんの作品類。
土屋さんは、ライブ・ペインティングの準備をする傍ら、テントに展示する予定の作品を地べたに並べ始めました。
ラミネート加工された写真も無造作に並べていきます。そうすることで、集会参加者だけでなく、たんに公園内を歩いている人たちにも(あれはなに?)(どんな写真?)と興味を持って近づいて見てもらうためなのだそうです。
実際、通りすがりの人が眺めたり、質問したりしていきました。
同じころ、早くから集まっていただいた集会スタッフの方々により、テントの設営が始まりました。
柱の高さを揃えるのがなかなか難しい!
無事、テントの設営が完了!
テント内外に、土屋さんがこれまでに各地で制作した作品や、寄せ描きメッセージで作られた作品を飾っていきます。
写真作品も並べていきます。東日本大震災直後の被災地や、近年の東北エリアでの脱原発集会などが、大まかな年代や地域ごとに分かれて展示されました。
テント内部中央には、先月経産省前で描かれた「あさこはうす」の鶏、「ヌシ」。
土屋さんの作品に加え、ひまわり集会メンバーの鍋田敏子さんが以前、経産省前テントひろばに寄贈してくださった作品も飾りました。
無事、テント内外の作品展示が完了しました!
早速、中を覗いていく人たちが(^^)
無事テントの設営が終わり、作品の展示も終えて…と、私はなんだかもう、ひまわり集会をやり終えたかのような気分で、石塚さんが用意してくださったお昼ご飯を食べようとしていました。
…でも、土屋さんはこれから「ライブ・ペインティング」という大きな役目があるのでしたよね…!
私はお弁当を食べながら、土屋さんが絵を描くのをただ眺めていました。
何を描かれるのか、今回も事前にお聞きしていませんでしたが、輪郭から、どうやら「牛」のようです!
食べながら気楽に眺めていただけの私に、土屋さんから宿題が!! 前日、小田原で途中下車し、河原で拾ったという小石に、私も絵を描くのだそう…!! 「反原発美術館」という割には、私自身は全く絵を描かなくて、もうずっと「見るだけ」主義なのですが…(> <)。
しかし! 土屋さんからのリクエストに応えて、私もついに絵筆を握ることに!(大げさだな^^;)
描いている途中、どこに着地するのかわからず迷走気味でしたが、完成! 汗ばむ陽気の静岡で、なぜか雪景色を描くわたし…。
私が5センチ四方の小石に、どう描くかで苦戦するあいだに、土屋さんの筆はどんどん進みます。牛の全体像のベースがほぼ描きあがりました。
このとき、土屋さんに話しかけてきた女性がいました。牛を見るなり、「これは浪江町、希望の牧場の牛ではないですか?」と。土屋さんは「その通り」と答えました。
飼牛にしては、毛並みに艶がなく、全体的に痩せ、体つきは骨っぽく、目つきだけが鋭い…。この牛は、2012年に希望の牧場で土屋さんが見た若い牛なのだそうです。
ところどころ赤黒い毛も加わり、さらに殺伐とした牛の姿になっていきました。
13時になり、ひまわり集会がスタートしました。静岡県うたごえ協議会による歌と演奏。
メインゲストのおしどりマコさん・ケンさんのお話。最近話題の「燃料デブリの”試験的”取り出し」という報道が、どれだけでたらめかということがお話しされました(詳細はぜひ集会映像をご覧ください)。
マコさんケンさんのあとは、来場ゲストによるスピーチで、私も数分程度ご挨拶をしました。予定では、この来場ゲストスピーチのときまでに、土屋さんはライブ・ペインティングをほぼやり終えて、壇上で作品をお披露目する…ということになっていました。
絵は仕上がり、文字も描きこまれていました。
「原発さえなかったら 2012.10 福島 浪江 若い牛」
否応にも、「原発さえなければ」と書き残して自死された、福島県相馬市の酪農家・菅野重清さん、そして餓死した無数の飼牛たちを想起させられます。
壇上で、土屋さんがスピーチをし、完成したばかりの作品も披露されました。
集会後、反原発美術館テントの前にて。
集会の記録映像は、以下のYouTubeをご覧ください。
集会の後は、おしどりマコさん・ケンさん、集会実行委員長の林克さんを先頭に、アピールパレードに出発。
パレード解散地点。
パレード解散後は、金曜アクション事務所にて懇親会に参加しました。
大きなお鍋の中は、おでん!
静岡名物・黒はんぺんなどが入った、望月さん作の静岡おでんです(^^)
金曜アクションメンバーの一人、芳賀直哉さん。関わっているリニア裁判で霞が関に行き、経産省前の脱原発座り込みにも立ち寄ったとお話しされていました。
毎度、とてもアットホームでにぎやかな金曜アクションの皆さん。土屋さん曰く「大学の部室のよう」とのこと。確かに💡
お開きになるころには、あんなにたくさんあったおでんが、ほぼカラに!
静岡で一泊し、翌朝。テントを載せた石塚さんの車に私も同乗させてもらい、テントを返却に。
お昼前に到着。
待っていた大家さんにも手伝ってもらい、テントをしまいます。
大家さんが用意してくれたお昼ご飯を頂きながら、しばし歓談。
お昼ご飯の後、庭になっている渋柿を石塚さんが収穫してくれることに。
ミカン狩りのボランティアもされている石塚さんは、高枝切りばさみを自在に使いこなして、次々と収穫。(夏ミカンの収穫が一番重くて大変だそうです!)
石塚さんは大変お疲れのところ、こんなに沢山収穫してくれました! 感謝!!
収穫した柿のうち、自分用に20個ほど取り分け、残りを国立谷保の「かけこみ亭」へ運びました。
かけこみ亭は、多摩地域の市民運動の拠点のひとつで、経産省前テントひろばとも関わりがあります。
名物店主のぼけまるさん(^^)
渋柿のお礼にと、山形の「アルコアーナ農園」さんの立派なラ・フランスをくれました。
アルコアーナ農園の鈴木さんは、かつてかけこみ亭の常連で、東京でデザイナーをしていましたが、山形で農家に転身、現在は上山市で果樹と150種類以上の無農薬野菜を栽培されているのだそうです。
ぼけまるさんによれば、さくらんぼもおススメだとか。今後、注文してみたいと思います!
帰宅して、さっそく干し柿づくり。
皮をむいた後、カビ防止のために、熱湯にザブンと一瞬浸してから吊るすと良いです。
半月ほどで、干し柿が完成するでしょうか? 2年に一度、秋の楽しみです。
以上、今年の「浜岡原発の再稼働を許さない!! ひまわり集会inしずおか」のレポートでした。集会の実行委員の皆さん、経産省前テントひろばの皆さん、そして土屋聡さん、どうもありがとうございました!!
(※ひまわり集会で制作された土屋さんの牛作品は、経産省前テントひろばへおくられることになりました。後日、経産省前に届けたら、写真等追加します。)