前回のブログで書いたとおり、11月25日のシビル「3分間映像ワークショップ」最終回(課題作品の完成披露上映会)には、取材先のかけこみ亭・ぼけまるさんは、かけこみ亭での定期イベントと重なり、参加ができませんでした。
何かを取材し、作品にする場合、真っ先に観ていただきたいのは、忙しい中撮影に応じてくださった方々ですよね。そこで、ぼけまるさんと相談し、かけこみ亭でも上映会をさせていただくことになりました。
…とはいえ、12月に入りコロナの感染者数は、日々右肩上がり(> <)
かけこみ亭は、地下にあり窓がないという環境のため、会場の参加はスタッフも含め15名までとし、当日は会場から生中継を行うことになりました。
生中継は、なにぬねノンちゃんねる・野口昌泰さんにお願いしました。
事前の電話打ち合わせでは、ぼけまるさん曰く、かけこみ亭ではしょっちゅう裏ビデオ(!)の上映などを行っており、スクリーン、プロジェクターなど全てそろっている…とのことでした。
しかし、私は事前にそれらを自分で確認したわけではないので、当日困ってしまわないよう、自分でもケーブル類を用意して持っていきました。
最近のプロジェクターならばHDMIケーブルでつなげますが、古いタイプのもの(公民館などに多い)ならばミニD-sub 15ピン(VGA)の接続の場合があります。なので、VGAのケーブルや、HDMI⇔VGAの変換プラグなども用意しました。
音声の接続に関しては、35mmのステレオミニプラグの他、ステレオミニと赤白の変換、ステレオとモノラルの変換プラグも用意しました。
上映用の映像データ(ファイル)は、パソコンとUSBメモリに入れていましたが、万が一再生できない場合に備えて、画質は落ちますがDVDにしたものも用意しました。いざとなったら、かけこみ亭のDVDプレーヤーで上映すれば良いと考えて。
ぼけまるさんへの贈呈も兼ねたDVD(^^)
…と、ここまでそろえても、ダメなときはダメ、あり得ないことが起きてしまうのが上映会なんですけどね…(^^;)!
出来る準備はしたら、あとは祈るのみか!!??
かけこみ亭の上映会は、参加費はカンパ制で、集めたカンパはかけこみ亭と野口さんにお渡しすることになっていました。
大きめのカンパ袋を用意(^^)。その他、延長コードや養生テープも準備しました。
上映会は16:00~でしたが、生中継というのは、上映設備のセッティング以上に時間がかかります。野口さんは高画質・高音質の生中継をされているので、会場の音響設備・ネット環境に対応できるよう、私よりもよっぽど多い荷物を持ってきてくださいました。
13:30に会場入り。ぼけまるさんと野口さん。
かけこみ亭の音響設備について、ぼけまるさんが説明してくれました。巨大な古いスピーカーは、現役で稼働しており、今日の上映会でも使うとのこと!
失礼ながら、私はこのスピーカーは御神体として飾っているだけだと思っていました(^^;) このスピーカーは、千人規模の大会場で使うようなものなのだそうです。こんなスピーカーで上映したら、どんな風に聴こえるのでしょう?!
ぼけまるさんは、誰もいないときに時々このスピーカーを爆音で鳴らすそうです。なぜなら、小さい音ばかり鳴らすと、スピーカーは(この程度でいいんだ?)と思うようになり、大きな音が出なくなってしまうのだとか。「人間と同じ」と、ぼけまるさんは言っていました。
事前に、かけこみ亭の上映設備について多少不安を持っていましたが、かけこみ亭は様々なアーティストのライブを行う会場でもあり、音響は素晴らしく、上映設備もすべて整っていたのでした!
手際よくセッティング作業をするお二人。まるで職人のよう!!
スクリーン、プロジェクター共にばっちりでした!
この日は一般のお客様は入れないため、看板を作って掲示することに。
時間通り16:00に上映会スタート。生配信のため、作品の上映は16:00~と18:00~の2回行うことにしました。
上映が始まり、音響がすばらしく良いのに驚きました。音質が向上するだけで、作品の印象まで変わるのです!
完成披露上映会の時に、「ここは音楽のボリュームをもっと下げた方が良い」とか「この作品は、音楽はつけなくても良いかも」とコメントしていたいくつかの作品は、かけこみ亭では音楽がすばらしくマッチし、そのままで全く気になりませんでした。
それは制作者自身も感じていたようで、後日、感想のメールの中に「音楽はそのままでも良いかもしれないと思いました」とも書かれてありました。
この点については、考え方は様々あるかと思います。
映画館のような上映環境を前提にした作品ならば、高品質のオーディオにふさわしいレベルにするのが良いかもしれません。
しかし、基本的にはYouTubeでの公開か、もしくは会議室のような場所での上映が多いならば、再生環境はスマホや簡易なスピーカーとなります。その場合は、簡易なスピーカーで、奥行きのないサウンドでも気にならない音量にするとか、重低音を響かせすぎないようにする…などしておいたほうが良いと思います。
以前、ミュージシャンでスタジオのエンジニアもされている方とお話した際、「みんながみんな、スタジオのような環境で聴けるわけではないのだから、CDプレーヤーで再生しても大丈夫なレベルでCDを作っている」とお聞きしました。
これと同じことは、映像を作る際にも当てはまるのではないかと思います。
かけこみ亭を取材した作品の上映。ぼけまるさんは初鑑賞のため、ぼけまるさんのリアクションがいちいち面白かったです(^^)
無事、トラブルなくすべての作品を上映することができました!
上映後、ぼけまるさんの挨拶。
今回の課題作品の取材にあたり、私は事前にぼけまるさんに内容を説明していたつもりでしたが、ぼけまるさん側は、私一人が撮影しに来るもの…と思っていたそうで、当日、5人の受講者からかわるがわるインタビューを受け続けるとは思っていなかったそうです。仕込み作業をしながら、(いつまで続くの!?)(また同じ質問!)と、思っていたのだとか。
「ドキュメンタリーの制作、大変ですね」と言われることは多いのですが、作り手だけでなく、「取材される側」も大変なんですよね。家に上がり込んできたり、何時間も居座ったり、同じ質問を何度もしたり…。取材に応じてくださるのは、本当に有難いことです。
「Jikka」の代表・遠藤さんもいらしてくださいました。
生配信を担当してくださった野口さんの挨拶。この日の配信は、第1回目が157人、第2回目が143人とのことでした。すごい!!
30分ほどの休憩をはさんだ後、2回目の上映を行いました。
2回目の方は上映後の挨拶は省き、はやめに交流会が始められるようにしました。
沢山の差し入れ、ぼけまるさんの手料理など、豪華な食卓!
第2回目上映の中盤あたりから薄々感じていましたが、交流会が始まるころには、ぼけまるさんはすっかり出来上がっていました(^^)
交流会の前半は自己紹介タイム、後半からはぼけまるさんonステージ!!
ラストは圧巻のコラボ演奏!!
22時近くまで飲み・食べ、最後はお店の外で円陣を組んで叫ぶ…。かけこみ亭での上映会は、まさに店主、いや、現場責任者・ぼけまるさんの愛に溢れた上映会でした。
映像ワークショップの作品を外部で上映するというのは、私自身にとっても初めての経験でしたが、おかげさまでとても楽しい上映会になりました。「上映会をする」という中毒性のある楽しみを、ワークショップを受講され、この上映会に参加した方々は、おそらく味わってしまったのではないかと思います。一度知ったら、もうやめられない。フフフ(^^)
関わっていただいたすべての方にお礼を申し上げます。ありがとうございました&お疲れ様でした!