2年に1度開催される、山形国際ドキュメンタリー映画祭。今年は10月10日~17日の日程で開催されます。
私は2011年に、『さようならUR』でヤマガタに参加しました。(日本の新作ドキュメンタリーを上映するプログラムにて上映)。
以前、私の映像ワークショップに参加してくださった高梨さんより、「仕事の休みが取れたらヤマガタに行きたい」との連絡を頂きました。「早川さんは行きますか?」との質問に、「残念ながら不参加です」と答えた私の状況(編集作業)は、2年前のブログに書いた状況とほとんど変わらず…(涙)。
もう、本当に早く早く『革命前夜』を完成させたいものです!!!
ところで、初めてヤマガタに参加する高梨さんに、私はどなたかを紹介したいなぁと思いました。
そもそも、映画好きな人、さらには「インディペンデントのドキュメンタリーが好き」なんていう奇特な人たちは(ディスっているわけではなく、ほめているのですが^^)、おひとり様行動をいとわない(むしろ好む)人が多いです。
ですので、山形の映画祭にひとりで参加し、誰にも気兼ねすることなく連日観たい映画をとことん観れるのは、至福なことです。
…という大前提の上で、映画の上映が終わったあとや、長い夜の時間に、その日印象に残った映画について誰かと語り合ったり、美味しいものを飲み食いしたり(山形では特に重要!ですね)…というのは、映画祭の楽しみの一つでもあると思うのです。
映画監督や映画関係者(評論家や配給会社など)ならば、映画祭に行けば誰かしら顔見知りの人と会えるでしょう。でも一般の観客の場合は、毎回参加するような人は別として、なかなか知り合うきっかけを作りにくいかもしれません。
なので、あらかじめどなたか紹介したいと思ったのでした。
いや、「どなたか」ではなく、高野史枝さんをご紹介したいと、まず頭に浮かんだのでした(^^)
高野さんをご存知の方もいらっしゃれば、そうでない方もいらっしゃるかと思うので、シネマジャーナルに掲載された高野さんのプロフィールを、以下引用します:
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1949年名古屋市緑区出身。愛知大学法経学部経済学科卒業後、講談社出版販売(株)入社。1978年頃からラジオ脚本・テレビ番組構成の執筆を始める。1989年講談社退社 以後、放送作家、フリーライターとしての本格的な活動開始。
著書「わが家はビストロ」「名古屋とっておきの店」「女性が選んだ名古屋の100店」「よみがえれ城下町」ほか。シナリオ専門誌「シナリオ教室」で映画エッセイを20年以上連載、「シネマジャーナル」誌にも映画連載記事多数。
毎日新聞に「映画の玉手箱」を連載中。民放ラジオ番組構成・出演多数。
現在は東海ラジオ「チャイナ・なう」、CBCラジオ「つボイノリオの聞けば聞くほど」にレギュラー出演中。
イーブル名古屋 小牧市民大学こまきみらい塾 大府市ミューいしがせ、各区の生涯教育センターなどで、毎年映画講座を多数担当。
今回、初めてドキュメンタリー映画『厨房男子』作りに挑戦。
この映画作りの忙しい中、50本の映画を熱く綴った シネマエッセイ「恋恋電影」を刊行。 これは、月刊誌「シナリオ教室」に掲載した連載をまとめたもの。
「電影」というのは中国語で「映画」のこと。「映画に恋して」というような意味です。50作の映画について書き綴ったエッセイですが、どの作品も高野さん独自の視点と表現で紹介しています。多少過激に(笑)、時におしゃれに映画を語り、「映画は人生の力になってくれる!」そんな思いの詰まった本です。
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私は、高野さんとはあいち女性映画祭で初めてお目にかかり、以降、ヤマガタ、名古屋でもお会いしました。名古屋での『ブライアンと仲間たち』の上映の際には、上映後トークのお相手もしていただきました。映画も食も、ずば抜けている高野さんを、ぜひご紹介したいと思ったのです。
早速高野さんに連絡を取ったところ、これまでほぼ毎回ヤマガタに映画を観に行っていたそうですが、今年は新作の編集作業のため参加できないとのこと…!
現在、『おっさんずルネッサンス』というドキュメンタリー映画を編集中なのだそうです! まずタイトルがインパクト大ですが、次回作は一体どんな作品なのかというと…
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定年後の人生は大丈夫?
働いている人の誰にでもやってくる定年後の生活に、不安はありませんか? 男性には、今までの「仕事最優先」「効率第一」「上意下達」など、「会社(企業社会)の常識」 がしみ込んでいます。定年後は、今までの生き方を180度変えないと、「楽しいセカンドライフ」を送ることはなかなか難しいのではないでしょうか。 しかし、「意識変革」「家事技術の獲得」「新しい友だち作り」「地域デビュー」などを一人でやり遂げようと思っても、個人で乗り越えるには、そのハードルはなかなか高いのも事実ですね。
「メンズカレッジ」で習得するセカンドライフの楽しさ
こんな「おっさんの悩み」に対し、愛知県大府市にある「ミューいしがせ」(大府市の施設) では、20年以上前から、「メンズカレッジ」という講座を提供しています。 おっさんたちは、ここで「セカンドライフについての考え方」「家事の技術(料理、育児=育ジイ、介護ほか)」「地域への参加」などを学び、友人を作り、次の活動(様々なボランティア活動)に取り組んでいます。講座は年23回で、講座料は無料。継続も可能です。 「定年になったらミューいしがせに行こう!」というのは、大府市のおっさんたちの合言葉で す!
髙野監督が撮りたかったもの
この映画を撮っている髙野監督は、ミューいしがせとは大変つながりが深く、長く映画講座を担当し、前作「厨房男子」では、大府市の男楽会を登場させました。 監督は「ミューいしがせがやっているこんな講座や活動が、日本中のどの地域にもあった ら、家族からハミでたり、引きこもりになるおっさんは間違いなく減る。男性たちが機嫌よく幸せになれば、それは周りにいる女性たちの幸せにつながる」と考え、この映画の製作を思い立ちました。何よりも「大府のおっさんたちの明るい顔を、日本中の人にお見せしたい!」と意気込んでいます。多くの市民の協賛を得て、「おっさんずルネッサンス製作実行委員会」も出来、サポート活動を続けています。 大府発のこの映画は、きっと現在の日本の「おっさん」たちだけでなく、今後必ず「その時」をむかえる男性や、その人たちと向き合う女性や家族の共感を得ることでしょう。
(作品ホームページより引用)
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年内には編集作業を完了させ、来年公開予定というハードスケジュール。。。大変そう…!
高梨さんにご紹介できないのは残念でしたが、でも、高野さんが新作の完成に向けて頑張っていると知って、とてもうれしく、頼もしく思ったのでした。
わたしも頑張らなくては!!
ちなみに、ヤマガタに参加できない高野さんは、代わりに別の方を紹介してくださいました。高野さんが名古屋で主宰する映画ゼミのメンバーで、毎年200本以上の映画を映画館で鑑賞し、とても優れた批評眼をお持ちの方だそうです。そして美味しいものが大好きとのこと… いいですねぇ! 私が紹介していただきたいぐらいです(本音!)。
ところで、初めてヤマガタに行く高梨さんには、前回参加した私からのアドバイスとして:
- 朝晩はかなり寒いので、厚手の防寒着が必要
- 映画祭の各会場は、簡易な地図上で見るより離れていて、移動には結構時間がかかる
の2点をお伝えしました。(…って、誰でも想像できるような内容ですが…^^;)
ちなみに、私が2011年にヤマガタに初参加した様子をレポートしたブログはこちらです。今でもブログ記事は長めな私ですが、この時もよくこんなに細かいことまで書いたなぁ…と、ある意味感心しながら、久しぶりに読み返しました。
ご興味のある方は、私の詳細レポートをご覧ください♪
山形ドキュメンタリー映画祭2011
今年のヤマガタ、参加される方々のお土産話を楽しみにしつつ、私は地味に編集作業に励みます(^^)
以上、山形国際ドキュメンタリー映画祭と、『おっさんずルネッサンス』についてでした!