またまた、だいぶ時間が経過してからのレポートで恐縮ですが、昨年秋、反原発美術館(テント)を、ふたたび静岡のひまわり集会で再建展示していただいたので、そのレポートをご紹介したいと思います。
ひまわり集会の正式名称は、「浜岡原発の再稼働を許さない! 11.18ひまわり集会 in しずおか」です。実行委員会のFacebookページはこちら。
今回は、美術館テントの展示に加え、私も集会のゲストスピーカーとして参加させていただくことになりました。
ひまわり集会での再建展示は2回目です。前回は2016年でした。前回の時は、テントは撤去されてからまだ時間がそんなに経過していませんでしたが、その後2年がたち、テントの布地や布地に直接描かれた絵などは、だいぶ劣化しているかもしれない…と思いました。
劣化もまた個性…ではありますが、今回は静岡で2回目の展示でもあるので、単にテントを再建展示するだけでなく、テントを1日限りのギャラリーと見立て、地元のアーティストの方々の作品を飾りたいと考えました。
真っ先に思いついたのは、ひまわり集会の実行委員で、毎回集会チラシのイラストを描かれ、すてきなカレンダーも作っている「画伯」こと、鍋田敏子さん。そして、「地元」(静岡)ではないものの、近隣の名古屋出身で、福島の被災支援ボランティアとして活動を続けてきた、井上めぐみさんでした。
お二人に、ひまわり集会での作品展示をお願いしたところ、快諾してくださり、鍋田さん・井上さんの展示が実現することになりました。
反原発美術館のFacebookページに掲載した、ひまわり集会での展示案内:
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11月18日(日)の「浜岡原発の再稼働を許さない! 11.18ひまわり集会 in しずおか」では、反原発美術館テント(テント実物)の再建展示をしてくださるのですが、今回は、テント内での特別展示として、ふたつの企画を予定しています。
今日は、特別企画のうちのひとつ、井上めぐみさんの写真展示をご紹介します!
「福島の涙はわたしたちの涙〜あれから7年〜」
●井上さんからのメッセージ
2011年5月より被災支援ボランティアとして福島県に通っています。
原発事故=福島とひと括りにされてしまいがちですが、実際にはそれぞれの場所で、地震、津波、原発事故の被害や復興の加速度、賠償の問題、被災者の思いは異なります。
安全な場所もあれば、今も住めない場所もあります。
食べられるものもあれば、まだ食べてはいけないものもあります。
政府が決めた「原発からの距離」だけの線引きに よって、コミュニティは分断されてしまいました。
わたしが撮影した写真を通じて、福島第一原発事故の被害を多くの方に知っていただけたら幸いです。
●井上めぐみさんプロフィール
愛知県名古屋市出身。
2011年5月より被災動物ボランティアとして福島県に入る。
現在も月に一度のペースで福島県に向かう。
現地での復興活動をサポート、福島県双葉郡富岡町放射線量マップの作成、福島県の現状を各地で伝える活動を続けている。
名古屋市内にて被災猫保護施設「シャチホコシェルター」を運営。
11月10日(土)名古屋にて、「シャチホコ映画祭2018」を開催。
投稿した2枚の写真は、いずれも井上さんが福島で撮影した写真です。
ぜひ、ひまわり集会当日、反原発美術館テントにて、井上さんの写真展示をご覧ください!
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11月18日(日)の「浜岡原発の再稼働を許さない! 11.18ひまわり集会 in しずおか」での、反原発美術館テント(テント実物)の再建展示。
テント内での特別展示として、先日ご紹介した井上めぐみさんの写真展示に加え、静岡市在住の鍋田敏子さんによる「花と少女たち」シリーズのイラスト展示も予定しています!
●鍋田敏子(toshiko)さんプロフィール
静岡県静岡市在住。3・11以降開催されている、「ひまわり集会」のフライヤーやポスターをきっかけに、その後様々な集会などのイラストを描いています。
静岡市街で金曜日アクションを毎週継続して参加し、浜岡原発の再稼働反対、全国の原発再稼働反対、原発廃炉をみなさんと一緒に市民にアピールを続けています。
2017年度からは、平和憲法を守っていきたいという思いで、絵と憲法をセットしてカレンダーをつくっています。
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投稿した3枚のイラストは、2018年のカレンダーより。いずれも鍋田敏子さん作画。
原発の再稼働反対と、平和憲法を守りたいという想いで描かれた、心温まる作品の数々を、ぜひご覧ください!
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静岡の集会でテントを展示していただくため、実行委員の石塚さんが、事前に私の自宅までテントを引き取りに来てくださいました。
テント一式(布地と支柱)は、自宅の倉庫で保管しています。
車に搭載した様子。
テント一式の、車への積み込みはものの5分ほどで完了する作業でしたが、私には石塚さんにお願いしたい(まったく)無関係な作業があったのでした。
それは、渋柿の収穫!!
私の家の柿は、足場の悪い斜面に木があるので、自分ひとりでハシゴを使って収穫するのは、無理な場所にありました。石塚さんは、静岡でミカン狩りのボランティアをされているとお聞きしていたので、ならば柿も収穫してほしい!と思ったのでした。
石塚さんが到着後、早速柿の収穫についてお願いすると、高枝切りハサミがないと難しいとのこと。「事前に言ってもらえたら、持ってきたのに」と言われてしまいました。
…しかし、そこであきらめないのが、私の良い(?)ところ!
名前も知らないご近所さんの家に行き、高枝切りハサミを借りてきました!(ハサミと共に写っているのは、お礼として持って行った雷おこし)
高枝切りハサミを使って、早速柿の収穫を開始!!
この家に住み始めてから、毎年渋柿を目にしていましたが、自分では収穫ができず、悔しい思いをしていました。ついに、わが庭の渋柿を味わうことができるのかと思うと、感激!
我が家の柿は巨大サイズなので、用意したボウルやザルは、どんどん満杯になっていきます。
今度は家の敷地の外に回って収穫。
高いところにあるし、柿のサイズも大きいので、かなりの重労働です…! 高枝切りハサミは、「向き」が重要で、向きを間違えてしまうと、ボトリと柿は落下してしまいます。石塚さんは、さすがミカンの収穫ボランティアをされているだけあって、ハサミの扱いが上手!
収穫した柿は、傷んだものを取り除いても、なんと116個もありました!!
柿の収穫を終えて、お昼ごはん。テントのメンバーもお手伝いに来てくださり、持ち寄りのお寿司で豪華な昼食になりました。ガーデンサラダは、私の畑からです(^^)
収穫した渋柿は、かなり熟しているものも多く、干さなくてももう渋みが抜けているだろうとのことでした。そこで、お昼ご飯のデザートに、ブヨブヨに熟した柿をいただいてみることに。
半分に切ると、果肉はゼリー状に透き通っていました。
スプーンですくっていただくと、びっくりするぐらいの甘さ! 砂糖や蜂蜜などかけなくても、ものすごく甘いです!!
たくさんあるので、おかわりし放題(^^)♪
お昼ご飯のあと、私にはさらにお願いしたいお仕事が…。「ひまわり集会のためにテントを引き取りに来てもらう」という用事に、便乗しすぎです(^^;)
裏庭のカラスウリの収穫。(一昨年は自分で木を揺すって収穫し、とても大変な思いをしました。その時の記事はこちら)。
カラスウリの実。
カラスウリは、日当たりを求めて、ずいぶん高いところまで成長するため、高枝切りハサミのほうが作業は断然良いです。
続いて、サンシュユの実も収穫していただきました。
サンシュユの実。そのままでは「苦すぎてカラスも食べない」と言われるサンシュユですが、ホワイトリカーと氷砂糖に漬け込むと、まるでシェリー酒のような美味しいお酒になるのです!
こんなに収穫できました!
サンシュユの実を枝から取り外す作業までは、皆さんにお手伝いいただいたものの、もう夕方近くになり、お開きすることになりました。さて、ここからは私一人の作業です…!
まずは、116個の柿の皮むきから! こんなに大量の柿の皮をむくのは、わが人生初です(^^)
それにしても、うちの渋柿はサイズが大きい!
干し柿作りが初めてだったので、ネットで作り方を調べました。作り方は様々あるのですが、とにかくカビが生えない様にしたかったので、熱湯の中に皮を剥いた柿をくぐらせ、焼酎もまぶす…という方法でやってみることにしました。
問題は、柿の吊るし方です。紐に何個か通して物干しざおに吊るすという方法では、虫よけのネットで全体を覆うことは難しそうだと思いました。私の柿は、写真でもわかるように、表面も少し柔らかく、渋みが抜け始めて甘い匂いを発し、虫が寄ってきやすいだろうと危惧したのです。また、1個あたりのサイズがかなり大きいので、何個も1本の紐に吊るしたら、重みに耐えられるのか?という心配もありました。
この辺りはきっと、試行錯誤を繰り返しながら、各家庭の最良のやり方を模索していくものでしょうが、今回は、「吊るす」と「平置き」の両方を試してみることにしました。
まず「吊るす」。果肉が少し柔らかいので、紐に結わえ付ける作業は結構大変でした。干し柿とするなら、もう2週間ぐらい早目に収穫する方が良いでしょう(ただ、完熟の渋柿の美味しさも捨てがたいのですが!)。
「平置き」は、ステンレスの三段ラックをアルコールスプレーで除菌して、柿を並べるだけ。こちらはとても簡単でしたが、熟成が進むと果肉はますますぽてっと柔らかくなり、ラックに触れる部分に跡がついてしまうので(豚肉をタコ糸で縛った跡のような状態)、きれいな干し柿に仕上げたいなら、面倒でも「吊るす」方をおススメします。
日当たり&風通しが良く、雨除けもあるベランダで干し柿づくりをすることにしました。
完熟したものはそのまま食べる用に除き、果肉にある程度の硬さがあるものだけ干し柿にします。
カビ防止のため、さらに焼酎を吹きかけます(その後も、1日おきに焼酎をスプレーしました。おかげでカビ知らず!)
農業用の虫よけネットを全体に被せ、飛ばないように重石で押さえます。ネットの隙間からコバエ等が入り込まないよう、ネットが重なる部分はクリップで留めて塞ぎました。
それから10日ほど、夜間や雨天には部屋の中にしまいこみ、晴れると外に出す…を繰り返し、干し柿は無事完成しました(^^)。以下は、干し柿になっていく経過の写真です(単なる自己満足写真ですみません^^;)。
吊るして5日ほど経過した状態。表面は乾燥し、内部の果肉の熟成も進んでいます。(このとき、果肉をそっと揉みしだいてやると、万遍なく熟成するそうです)。
干し始めて10日目。これで完成とすることにしました! 表面は茶色っぽくなり、内部の水分量もかなり減りました。
このかん、来客が多くあり、出かける機会も多かったので、作成途中でどんどん人にあげていきました。なので、最終的な出来上がり個数は、スタート時よりずいぶん減っています。
先に、「平置きは跡が付くから、きれいな仕上がりを望むなら吊るす方が良い」と書きましたが、以下の写真を見るとそれが良く分かります。
「平置き」のもの。跡がくっきりと付いています。
こちらは吊るしたもの。きれいでしょう!
内部の水分もだいぶ抜けているとはいえ、無添加の手作り品ですから、冷蔵庫保管ではなく、冷凍庫保管にすることにしました。3個ずつラップでくるみ、冷凍庫に保管します。
冷凍庫に保管すれば、もちろん中身まで凍るのですが、食べるときには1包みずつ取り出し、冷蔵庫で自然解凍させます。冷凍保存なので、年を明けてもなお、美味しい干し柿が味わえました(^^)♪ いままで、こんなおいしいものを、ただ朽ちるに任せていたとはもったいない!!
自然解凍させた干し柿。これだけで立派な・贅沢なスイーツ。
3個ずつパックというのは、お土産にも最適で、お出かけするときにも持って出かけました。私は初心者ですが、もともとの柿の質が高いのか、絶賛する人続出でした。特に、昔ながらの味と風習を知るご年配の方々に「すごく美味しい!」と言ってもらえたのは、うれしかった~(^^)
完熟した渋柿は、こちらも一度に食べきれないほどの量があったので、皮を剥いて一口大に切り、タッパーに入れて冷凍保存をしました。
こちらは、半解凍の状態で、スプーンですくって食べる…というのが簡単でおススメですが、ちょっと手をかけて、半解凍のものに軽く水切りしたヨーグルトを加えてミキサーにかけると、また違った味わいを楽しめます(^^)
ミキサーで滑らかになるまで撹拌します。
庭で収穫したミントをトッピング。
ブランデーグラスに盛り付けてみました(^^)
ヨーグルトの酸味で、完熟渋柿の濃厚な甘さがくどく感じません。食後の口直しに最適なデザートになりました。
サンシュユは、ホワイトリカーと氷砂糖に漬け込み、サンシュユ酒にしました。1か月後ぐらいから飲むことができます。前回あまりにも美味しかったので、今回は人にもあげたいと思い、小さな瓶3個にわけて仕込みました。写真の、向かって右側の3つのボトルがサンシュユ酒です(左側はカリンと柚子のシロップ漬け)。
以上、レポートのほとんどが干し柿づくりに終始してしまいましたが(汗)、そもそもの本題の「ひまわり集会」については、また後日アップします!